チャリパイ・スピンオフ~テロリスト羽毛田尊南~


「なんてアコギな商売してやがんだ!ぼったくりじゃね~か!」


「別にムリにとは言いませんよ……メイちゃん、そろそろ店仕舞いしましょうか♪」


そう言って、カウンターに並べられた飲み物を黙々と箱に詰め始めるゆみとメイを見て、アニキは慌てて二人を止めた。


「わあっ!わかった!買うよ!買う!
ヤス、倉庫からカネ持って来い!」


アニキに命令されたヤスは、倉庫の中に置いてある一億円の中からカネを取りに走った。


一本につき二万円とは、べらぼうに高い飲み物だが、背に腹はかえられない……どうせカネは腐る程あるのだ。


「二万位払ってやるよ♪俺達ゃ~金持ちなんだよ♪」


精一杯の嫌みの念を込めてアニキは、ゆみ達にそう毒付いた。


「それは何よりですわ♪」


ゆみも負けずに笑顔でそう答えた。