一人残されたヤスは、少しでも舌を冷やそうと口を開けて手のひらを団扇のようにパタパタとあおいでいた。 そうして待つ事2~3分…倉庫の扉を開けて、アニキが満足そうな顔をして戻って来るのが見えた。 「アニキィ~!早く、早く!アッシはもう限界ですよ!」 「おう!交代だ♪お前も行っていいぞ♪」 アニキのその言葉を聞いて、ヤスはおあずけを解かれた犬のように、猛ダッシュで外へ向かって走って行った。 タッタッタッタッ…… そのヤスの後ろ姿を見ていたアニキは、何故だか不敵な笑みを浮かべていた。 .