チャリパイ・スピンオフ~テロリスト羽毛田尊南~


「ところで、腹減りましたねぇ~アニキ」


大金を手にした興奮から覚めると、二人共とても空腹なのに気が付いた。アニキもヤスも、朝から何も食べていなかったのだ。


「なぁに♪カネはたんまりあるんだ♪“来々軒”で出前でも取ろうじゃねぇか♪」


「じゃあ、ラーメンに餃子頼んでもいいですかね~アニキ?」


「おう!遠慮しねえで好きな物頼め♪」


「じゃあ~煮玉子も付けてもらおうかな~♪」


「いや…ちょっと待てヤス…煮玉子は水曜日がサービスデーだから、明日にしねえか?」


一億も持っている割には、セコイ事を言うアニキだった。


鶴田教授を段ボールの中に隠してから携帯で出前を頼むと、三十分程して“来々軒”の出前持ちが笑顔を振りまいてやって来た。


「へいっ、毎度~♪
来々軒です~♪」