「あの……お客さん……………
…その“スキンヘッド”のどこをカットするってんですか?…………」
女性スタッフは、羽毛田の見事に輝く“スキンヘッド”を呆然と見ながらそう言った。
「頭じゃねぇよ!
ヒゲをカットしてくれ!」
それまで、満面の笑みだった女性スタッフの顔が歪んだ。
「あの…ですね……ウチは美容院ですので…お髭のカットは出来ないんですよ……そぉゆう訳ですから・・・
とっとと出ていけええぇぇぇぇ~~~っっ!!」
バン!!!
小柄な女性スタッフが、まるで朝青龍の張り手ばりの勢いで羽毛田をドアの外に突き飛ばした!
「痛ぇじゃねぇか!
バカヤロウ~!こんなとこ二度と来ねぇぞ!
いいのかっ!」
「二度と来るなっ!」
バタン!!!
「クソッ!」
羽毛田だって、好きでこの頭になった訳ではない。
そういうDNAのもとに生まれてきたのだから、仕方が無いではないか……
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