狼と仔猫

しばらくして、ハルはうとうとしてから眠りにつきました。


クロは川で、なるべく小さい魚を探して捕まえました。


しかし、足が思うようにうごきません。

冬の川の水は冷たいのです。



それでもクロは、頑張って魚を捕まえつづけました。




ハルはクロに鼻を擦られて、起こされました。

「ハル、ご飯がうぅ。」


寝ぼけ眼であくびをしながらハルがぱっちりと目を開くと、そこにはたくさんのおいしそうな魚がありました。

「い、いただきますにゃぁ~!」


ハルは一匹の魚の腹をかじりました。


おいしいなぁという、とろけそうな顔を見てクロは頑張った甲斐があったなぁと思い、ハルと一緒に魚を食べました。