この時期の泥棒【短編】




「お詫びに送っていくよ」


『え?』


傘を華麗に開けて私を見た。


「いつまでもここに居たら風邪を引くし。

放っておけないし早く入れよ」


そういって促し、私を中に入れてくれた。


『ありがとう、お邪魔しまーす…』


初めてこんなに彼と密着してしまった。

今日は少し、ついていたかも。


緩む頬を彼に見られないように頑張って

この小さな幸せを噛み締めていた。




小雨になりつつも雨はまだ降り続け

私達は校門を出ると

チラチラとこっちを見てくる生徒。


…もしかしてのもしかしてで

注目されてる?



まぁ、あのかっこいいサッカー部の瀬川君だし

隣にいるちんちくりんな私と相合傘してるし…。


相合傘……。



急に恥ずかしくなってきた!