天神学園高等部の奇怪な面々31

「御衣黄先生みたいな先生が天神学園にいたんだねぇ」

口元に少しばかり抹茶の緑をつけたまま、ニパッと笑う雛菊。

「この抹茶は苦いけど、和菓子は美味しいし。学食とかでも出せばいいのに」

「それでは只の喫茶店になってしまいますよ」

御衣黄はまた苦笑い。

「野点は茶の湯を楽しむのは勿論ですが、四季の移ろいを楽しむのも目的ですから…」

「ふぅん…」

キョトンとする雛菊。

難しい事はよくわかりません。