渡り廊下で肩を並べ、雛菊と色白男子もまた花火を眺めている。

…珍しく、大人しく花火だけを眺める雛菊。

「雛菊ちゃん?」

らしくない恋人の様子を、色白男子は心配する。

「どうしました?具合でも?」

「……」

もう彼らは3年生。

今年が最後の文化祭だ。

来年はもう文化祭は来ない。

その事が、能天気な雛菊でも少し寂しかったりするのだが。