さすが、恋多き女の子...。

「ねっ!いいでしょ?」

「いいよ。」

「じゃっ、決定ー!」

咲智は、それだけ言うと他の子を誘いに行った。

咲智のあの前向きさ、分けて欲しいくらいだ...。


放課後。

「希望ー。行こっ!」

「あー、うん。」

今日のメンバーは、2組の子たち。

咲智の友達の女の子に頼んで、男子を集めてもらったらしい。

今日もあたしは乗り気なし。

だって、君の存在があるから。

今日はカラオケじゃなくてボーリング。

個人で勝負してる。

まぁ、もちろんあたしは適当にやってるけど。

「榊さんだよね?」

1番近くにいた男があたしに声をかけた。

「そうだけど、何?」