次の日、起きると外には雨が降っていた。


あたしの心みたいに。


心は泣いてるけど
涙は出てこない。



お母さんは家にはあまり居なかったから
居ない方が当たり前かのようになっていた。


だから、涙は出てこないのかな?



ふと、時計を見ると7時50分だった。



「7時50分!?」


間に合わない!



あたしは、すぐに制服に着替えて家を出た。



傘を持っていると走りにくい。


すると突然、隣に黒い車が停まった。


車の窓から楓が顔を出して
「乗ってください」と言った。