「莉亜!大丈夫?」
思い出すだけで頭がクラクラする…
「頭痛いの?保健室に行く?」
「ううん、大丈夫。ありがとう結都。」
思い出すのは止めよう。
てか、本当に結都を弟にしたい…
なんて呑気に考えていると屋上のドアが開いた。
「ねぇ!みんな聞いて!」
そう言いながら来たのは陽向だった。
「うるさいよー陽向。」
翔也だってうるさいじゃん…
「聞いて!今日さ、若姫に会っちゃった!」
若姫…?
「陽向、若姫って何?」
あたしが聞くと陽向は驚いて
「え!莉亜いたの?!」
なんて言ってきた。
「若姫ってのは莉亜のことだよ。」
結都、笑って言われてもあたしにはさっぱり分からないんですけど…
「…あ?お前が若姫なのか?」
だからお前って呼ばないで、葵。
「だよー。葵、知らなかったの?莉亜ちゃんが若葉高校のお姫様だよ!」
翔也の説明も分からない。
話についていけない。
