阿部勇生と10日間戦争

「お客さん。たぶん市川まで1時間くらいはかかると思いますよ。」


1時間か。まぁ先を急いでるわけじゃないし、いいか。

それより金額の方が気になる。


俺は竜也の方にお金は大丈夫かというサインを目で送った。


サインを理解した竜也は、ドヤ顏で、大丈夫サインと、財布の中の金額をちらつかせてきた。

よーく見て数えてみると、そこには愛媛県で稼いできたのだろう。
20万円くらいのお金が入っていた。


俺はまた竜也の優しさに感動した。