阿部勇生と10日間戦争

俺は朝起きてからの全てを話した。


ビックリするかもと思ったが竜也は、平然としていた。むしろ笑っていたぐらいだ。


「さすが阿部くんだ。今度は警察からの逃亡生活か。やっぱり君はただ者じゃないね」


「いやいや。今回はちょっとヤバすぎて、ただ者でいたいわ!」


「でも阿部。顔を完全に見られたんでしょ。これからどうするの?」



「うーん。まだ考えていない。」


途方にくれる俺。


「とりあえず、テレビつけてみよう。なんかわかるかもしれないし。」


竜也はテレビをつけた。


すると、どこも緊急のニュース番組で埋めつくされていた。


「なんだよこれ!!どの番組も、なんかの事件のことじゃん!」


「え、阿部知らないの?今日、日本銀行に眠る国家予算が何者かによって盗まれたって事件を。」

「え!?なにそれ!」

俺は驚いた。