ーー4年前ーー

ーーーーとあるデパートのトイレーーーー


「阿部!今日はすごい収穫だな!ワンピース全巻にダイヤのエース、これ全部売ったら、けっこうな金額になるぜ?きっと!」


ニヤニヤしながら言う16才の秀太。


「そうだな…。まぁこれで、あや達と遊ぶ資金にはなるだろうな」


…。
この時、俺たちがしてたのは、“万引き”だ。
だが、その行為を俺たちは当時、“天使”と呼んでいた。


次々と欲しいお菓子や漫画などがどんどん手に入り、まるで天使からプレゼントをもらうかのような感覚だったからだ。


俺たちは当時、暇さえあれば、それをやってたし、捕まるなんて、そんなこと絶対ないと思ってた。


だがこの時だけは違った。