誰にだって、入られたくない領域がある。 誰だって入れるわけじゃない領域もある。 晴瑠は、あたしを普通の人よりは信頼して、少しでも自分を見せようとしてる。 晴瑠はきっとあたしを試してるんだ。 (俺はこんな世界に住んでるぞ、お前は俺に着いてこれるか?) そんな意味の『部屋に入ってもいいか?』 あたしは、晴瑠の心をノックした気がした。