晴瑠が、あたしを連れてきた意味がわからないけれど─── 「きっと嫌にならないよ」 まるで晴瑠から離れたくない、みたいな言い方をした。根拠も何もないのにね。 そしたら晴瑠は笑顔に戻って 「良かった、いい子だ」 なんて言って、あたしの頭を撫でた。 「部屋に入ってもいいか?」 晴瑠はそれでも、根拠のない『きっと嫌にならないよ』を疑うように、確認してきたので、笑顔で大きくうなづいてあげた。