「ねえ、どこ行くの?」 バイクをブイブイ言わせる彼に聞いてみたところ、 「ルイちゃんが淋しがらないところ」 よくわかんないけど、晴瑠はあたしのことをよくわかってる。 「晴瑠っていいにおい」 晴瑠の背中に顔をくっつけると、香水じゃないにおい。彼のにおいがして つい口に出してしまったら、 「へへっ!ルイちゃんに言われると気分いいわ!」 そう言ってバイクの速度を上げた。