「だって俺ら利害一致してるし、お互い美男美女で文句言えなくない?」
 「…要は付き合ってるフリして周りを欺くと?」
 飛びっきり甘い笑顔で頷かれた。
 「まぁ、悪くはないね…」
 「でしょ?ってことで今日から偽恋人ね。」
 「……なんか喜んでない?」
 「当たり前じゃん。やっとうざい女共からおさらばできんだもん、嬉しいよ」
 
 そんなもんなのかな?

 「じゃあ、契約成立。よろしくね?緋奈」

 っ!?

 「ほら、穂嵩って呼ぶんだよ?仮でも付き合うんだから、ね」
 と爽やかに微笑んでた。

 その後はメアドを交換し、さよならをして帰った。



 次の日。
 「はよ、緋奈」
 目の前にはヤツが、
 「…何してんの?」
 「え?迎えにきたの、緋奈を」
 なんて欠伸をかみ殺してるイケメン。
 「まぁ、いーや。行こ 穂嵩」
 追及するのも面倒くさいからほっとくのみ。

 ホントに眠そう…

 「ねぇ、昨日寝てないの?」
 「ん」
 「ふーん?保健室でサボんの?」
 「まさか、教室いるよ?」
 
 眠いなら保健室行けよ


 とは言わない。
 だって分かるもん。
 保健室行ったって休めないって…