パリーン!

「キャー!」

悲鳴、悲鳴、悲鳴。

「てめえ何しやがんだ!」
「2年が粋がってんじゃねーよ」

どすの利いた声の主が現れたのか周りの女子が悲鳴とは別の声を上げる。

「3年の宮視先輩じゃない!?」
「かっこいー//」

僕がゆっくり目を開くと、廊下側の窓は割れている。
廊下に走っていくあいつら。

なにがあったか一目瞭然だ。

「おい、大丈夫か?」

頭上から声をかけられる。

そこに目を向ければ、黒髪に青メッシュの入った髪型で、黒縁眼鏡をかけた男が立っていた。
僕に手を差し伸べている。

『すいません…』
「こりゃー2年も見張っとかなきゃな。ろくでもねー奴がまだいやがんのか」
『あの…ありがとうございます…』
「礼言われるような事はしてねーんだが」
『いやっでも…』
「あーあいつね、俺はお前に用があんのに邪魔でさ、うん」
『はあ…てゆうか僕に用ですか?』
「おう!ちょっときてくんねーか?」
『はっはい…』


僕はそういって彼についていく。