あとがき


すごく昔の失恋の痛みです。
正直ずっとずっと引きずっていました。

あれからいろんなことがあって、
長い月日が流れて
何かの折に
あの人に会う機会もあったけれど
結局臆病な私は
何一つ伝えることが出来ませんでした。

だから、最後にハッピーエンドに終わらせて
あげることができません。

今でも時々思い出します。
一緒に帰った駅までの道や
二人で飲んだミルクティー。
並んで見た映画、
会いたくて走った夏の日。

フラれて泣きながら乗ったバス。
諦めきれずに出した手紙。
思い出を上書きたくて買ったバイク。
最後まであがいたあの一年。

思い出せば
胸の奥がギューってなって、
涙がぼろって出てきます。

本当に本当に長い月日が流れたけれど、
結局私はあの人以上に誰かを好きになることは
なかったかもしれない。
ただ、ただ、
無邪気なまま、打算も何もなく、
そのままに人を好きでいられたのは
後にも先にもあの一回だけだった気がします。

だからきっと今でも特別なんだと思います。

あり得なかった未来を描くことはなくなったけれど、今でもあのときの気持ちに一瞬で戻れる。
そしてきっとこれからもずっと変わらない。薄くなるけど変わらない。奥深く埋もれていても消えることはない。

あの頃の全てが愛おしい。
あの頃の全てが苦しい。
   

でも生きている。
ちゃんと幸せです。

大丈夫。

現実を生きていける。ずっと。