WHITEMOON~あやかしの神様~

* * *


「また、こんなに傷を作って…喧嘩ですか?知弥様」





俺は弱い滋弥を苛める連中相手に喧嘩を繰り返した。


そして、喧嘩して傷ついた俺にいつも同じ言葉を千早は呟いた。


「あいつらが滋弥を…いじめるからだ!」


「知弥様は弟思いの優しい方ですね…」


「俺の今の役目は…滋弥を守るコトだからな」


俺はそう自慢げに千早に言った。


母に捨てられた幼い俺たち・・・


父は仕事で忙しく、俺たち兄弟の面倒を見てくれたのは千早だった。


「俺にも弟がいました。でも、俺は弟を守りきれなかった…」


千早は悲痛な表情で、見せた。


千早の弟…それが、速水社長だったとは。


天狗の純血種であり、冥府神…


もう、千早とは…一緒にいるコトはできないのか?