冥府神は少年の幽霊の前にゆるりと鎌を振り下ろした。
 

少年は苦しみ始めて、断末魔の叫びを上げる。



そのまま、気絶したかのように、拘束していたレーアさんに躰を預け、頭を垂れた。



次の瞬間に顔を上げて、憎悪に満ちた狂気の光を双眼に宿す。


「あいつの力を封じるには残酷だが、この方法がいちばんだ・・・」



「ではこの者を俺が下界に案内致します…」


「頼んだぞ…レーア」


「はい…冥府神様…」



レーアは暴れる少年を押さえながら、部屋を出ていった。


少年の躰から溢れる呪詛の漆黒のオーラ。


神の呪詛とはどれほどの力があるのか?計り知れない。


知弥の力を持ってしても、封じるコトはできないかもしれない。