「俺の邸宅で殺し合いは止めてくれ!妻と子供がいるんだ…」



この場所は安達さんの邸宅らしい。


「・・・彼は有能な討魔師。『妖狩り』には必要不可欠な存在です。例え、恭様の命令でも従えません」


「なら、康人に…コイツの記憶を改竄させるか?それとも、比呂に頼んで、神の意のままに動くマリオネットにしようか?」



真柴さんは足を組み替えて、冷徹な微笑みを湛え、俺の処遇を考える。



彼の選択はどちらも、最悪。


創造神は万物に対して、情を持ち合わせていないようだ。



「俺は恭の言葉には従わない」


「俺も同じだ…」



「ふたりして…俺には味方してくれないか?ナルにも見放されて俺は寂しいな~」


「康人のように情をかけるつもりはないが…妖たちとは、争いたくない」



「子供が生まれて、比呂も変わった…。人を支配できない。妖も退治できない。天使たちには強気にはなれない。俺たちは神様なのに、その威厳がない。俺は神として、もっと・・・」