俺の通う同じ私立の小学校に編入。



「お鞄をお持ち致します…知弥様」



迎えの車の前で、千早が待っていた。



「あいつは…遅いな…」


「遅くなって申し訳ありません・・・」

康人は頭から水を被ったかのように、全身びしょ濡れだった。
髪先からポタポタと雫が落ちていた。


「お前…何やってんだ?」


「俺のいる場所だけ雨が降ったんだ…」


「誰かにかけられたんだろ?どこのどいつだ?言え!」


「それは・・・」


「お前は俺の大切な従兄弟だ…いいから、言え!!」


「知弥様…俺のコト従兄弟だって認めてくれてるんだ…」



「・・・」
康人の笑顔に俺はテレ臭くなって、頬を赤らめた。