速水さんの正体は『冥府の神』。


「以前からずっと私たちを守護しているんですか?」


「はい」


レーアは私に促されて、ソファーに座った。

悠樹君はお昼寝中。

私もレーアに目の前の座って、コーヒーを飲み一息。


「芳樹さんが…『冥府の神』と言うコトは…他にも神様いるんですか?」


「はい…『創造の神』『時の神』『心の神』『愛の女神』…この三千世界には他にも神と呼ばれる者がいるかもしれませんが、俺が知る神はこの5人です…。天上神たちは最古の時代。まだ、神と人が共存していた時代に、人が天に攻め入り消滅。最古の地上世界に散らばっていた神々たちは神力を失い、妖となってしまった」



「妖は元は神様だって言うの?」


「人にはない不思議な力を持っているんですから当然です」


「・・・」


レーアは白磁器のティーカップを持ち上げて、口許に運ぶ。