白鬼に気を抜かれ、生死を彷徨った花奏。



彼女の躰に吸血は負担をかけるのに、俺は貪欲に血を啜った。



妖の本能に逆らうコトはできない。



「お前の血がいちばんだ・・・花奏」


「誰かの血を吸ったの?」


「ああ~男のな・・・」


「もしかして、その智成様の言っていた男と同一?」


「そいつは俺にホレているみたいだが・・・」



「・・・」

少しだけ嫉妬させてやろうと思っただけだが、

花奏のショックは大きかったのか…


俺の腕の中で石化してしまった。