「白鬼はもう悪さはしないさ。安心しろ…こいつ俺には…恩があるからな」



だから、あっさりと皇は身を引いたのか…



「俺が花奏ちゃんの躰に気を戻しておく…」



「…お願いします…智成様…」


「頼んだぞ…知弥…」


「はい…」



智成様は龍に姿を変え、白鬼を乗せて、空に舞い上がっていった。


龍神は神々しい天上神に似た美しさが在る。



禍々しい鬼の姿とは違う。



「・・・」



俺は絶壁に聳える冥府神の居る城の麓まで来た。