ここに来てようやく…花奏の気を感じ始めた…



冥界に来たのはいいが、激しい嵐のような風に巻き込まれ、みんな散り散りになってしまった。



「俺が司るのは東の方向は城の真裏…それまでお前と一緒だ…知弥」


「そうか」


「心強いだろ?」


「別に…」


「ツレない男だな…お前はここまで連れてきた俺に少しは感謝してもらいたいもんだ」



「行きますよ。智成様…」



「ああ~」


互いに鞘に収めた双剣を腰に下げ歩き始める。



「!?」


智成様の足元に小さな小瓶が落ちていた。中身は真紅の液体。