「見えすぎた嘘は止めてください…」


私は涙を手の甲で拭い、速水さんに訴える。



「本当は…本当は…」



速水さんが大きな右手が私に差し迫る。


いともあっさりと私の細い首を掴み、高々と上げた。


強い拘束感。


息ができないくらい苦しい…



「芳樹さん!!?」
亜希緒さんが止めようと大声を上げる。



「何も言わない方が身の為だよ…花奏ちゃん。君の命は俺の手中にある…」



気を失う寸前で、その場に離された。


声が出ないくらい、苦しく私は咽いだ。



「花奏ちゃん!!?」

私のそばに亜希緒さんが駆け寄った。