冥界は逝った魂が行き着く場所。



「乗れ…知弥」



智成様が人の姿から龍に姿を変えた。


俺は言われるままに、康人と共に龍の躰に乗った。



レーアは朱雀に姿を変え、龍咲さんが乗りかかる。


その脇には白虎なった上月さん。



白虎には滋弥と爽爾が乗った。



真っ暗な時空に眩い光を放ちながら、冥界を目指す。



次第に銀色の光り輝く大きな扉が視界に見えてきた。



「俺はここでお別れだ…」



康人がゆっくりと扉の前に降り立った。



「ナル…後は頼んだぞ…」


「ああ…」



「お前…恭から預かり物をしたが、俺と比呂の力で一杯だ。それ以上の力は躰に負荷がかかるし…力を制御できなくなる可能性もある…」



「わかっている…心配するな…みんな…生きて帰るつもりだ。だから…お前も生きていろ…ヤンキー」