「元気でね」
そして、右を見る。
「お兄様、よろしくお願いします」
「………ああ」
そこには、兄の悠の姿。
「姫、本当に一人で大丈夫か?」
心配そうに見つめる。
小野寺は、笑った。
「大丈夫。…一人じゃないから」
もう、大丈夫。
「………………そっか」
悠は、笑った。
風が吹いた。
花瓶にさしてある紫苑と撫子の花が揺れる。
大丈夫。
私はもう、一人じゃない。
前だけを見よう。
未来だけを見よう。
そうすれば、必ず得るものがあるのだから。
辛くたって、
苦しくたって、
悲しくたって、
必ず私を支えてくれる人がいる。
生きているって、支え合うってことだと思うんだ。
