幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~

「………………」

動きが、止まる。



「俺が望むのは幕府への復讐ではない。この国を本当の意味で良くすることだ」

西郷の瞳の色は変わらない。


「そのために必要なのは、この娘の言うとおり沢山の者の意見だろう」

薩長だけではなくな。




そう付け足して、西郷は笑顔を見せた。





「木戸さんが望むのは幕府への復讐のみか?それなら薩摩は縁を切る」

「…………分かりました」








そこまで言うと、木戸は全体重を椅子にかけた。



「……うまく行かないものですねえ…」

自嘲する。








でも、その表情は少し柔らかい。



「すみません。どうも私は目的を見失っていたようですね」

そして、小野寺を見る。






「小野寺さん」

「はい」