弐拾肆 慶応三年、御陵衛士

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「………ここは…?」


目を覚ますと、そこは知らない世界だった。

「私は…一体どこに落ちたというのだ……?」

首を傾げる。




気温から考えて、季節はきっと秋。



「……私の能力では、細かい時代や季節の指定は難しかったということか…」


「目、覚めたんだ。小野寺ちゃん」




すると、声が響いた。



「…………君は…!」





そこには、少し大人っぽくなった少年がいた。

しかし昔のような無邪気な表情はない。

張り詰めた空気をその少年は纏っている。





「………藤堂…?」

「お久しぶり」