幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~

「…………え?」

乃愛の動きが止まった。


「ま、待ちなさいよ。そんな急がなくても…!」

「早くしなくちゃいけない気がするんだよ」


小野寺は、変わらず笑顔のまま言う。



「大丈夫だよ。私にとっては江戸での出来事が数年だったが、君にとっては二週間足らずだったんだろう?」


「でも……!」


「乃愛」




小野寺は、同じ紫の瞳を覗いた。


髪も、目も、口も、
全てが瓜二つの2人。




「お前が守ってくれって言ったんだろう?約束するよ。私は乃愛を守る」





姫にとっての乃愛は、
乃愛にとっての姫は、



初めてのともだちだった。







「………だからもう、行かなくちゃ。みんなが私を待っていてくれてるから」


正直、失敗して違う時代に飛んでも困るし、と小野寺は困った表情を見せる。










―――あぁ、姫、変わったな。