漆 ひと月後

----------
小野寺姫が文久三年に来てから1ヶ月が経った。


どうやら小野寺が壬生浪士組にやって来たのは、現代でいう7月29日だったらしく、今は秋の風景もしばしば見えるようになってきた。



「おい、小野寺」


「五月蝿い黙れこの強面」



「なんでそこまで言われなくちゃいけねえんだ!」



…まあこの二人は未だにこんな感じだが。




「僕は今考え事をしていたんだ。話しかけるな喧しい」


「知らんわんなこと!」


「とりあえず五月蠅いから消えてくれ」


「やべえ殺意が湧いた」





「おのでらんー」