「美和〜外へ散歩をしよう」


淡い色の着物を着た、背の高く顔はまるで西洋人の様なこの時代には似つかわしい美しい男性。


この淡い色は美和の好きな色と知っている。


2年を共に過ごし、だんだんと美和の好みがわかってきたのだ。


そして、美和と城の庭を散歩をするのが楽しみで、正室に構う時間を作ろうともしない…殿。


「幸春様…」


満面の笑みで美和を見つめる殿…幸春


のえは美和の為に履き物を用意した。


二人は手を繋ぎゆっくりと花や鳥を見ながら歩き慣れた庭をいつものように歩く。


少し後ろから二人を見守る様に、頬を緩ませながらのえが付いて行く。


他人からみたら、相思相愛に見える二人。


本当に二人はよく似合い、見ていても美しい絵になる二人。