綾と喋ってたら、次の授業のために教室移動し始めた私に誰かが声をかけた。
「おい、次そっちじゃねーぞ!馬鹿。」
「はぁ~!?馬鹿って何?教えてくれるんならもっと優しく言ったら?」
「なんでお前に優しくしなきゃなんねーんだよ?やっぱ、馬鹿。」
「あんたの方が馬鹿よっ!!」
「うわっ、可愛くねーの。」
そう言い捨てて教室に向かった行った男子、宮澤愁(しゅう)。
私の大っ嫌いな男子。いちいちつっかかってきてほんっとむかつく!!
綾と愁の愚痴を言いながら教室に向かった。
すると、そこにはいつもと違う人がいっぱいいた。
「え?なんで???」
「おい、お前ら遅刻だぞっ!ぼーっと突っ立ってないでさっさと座れ。」
「え?あってるよね、この教室で?」
「あってる。お前ら、宮澤に聞いてないのか?今日は実験だから3組と合同だって。
まぁ、いい。お前らあそこだから早く座れ。」
「「あ、はい・・・」」
私と綾は先生に指定された席に向かった。
私たちの学校では、理科の時間で理科室の活動の時にはいくつかの班にわかれて
レポートを提出している。
今日のグループは、私たち1組は私と綾、そして愁。
3組は、学年でNO1イケメンの佐藤健太君、NO2イケメンの藤谷良輔(りょうすけ)君。
今日のグループはわりといいみたい♪
「ねぇ、沙希。今日の班愁除いては最高だよね♪周り見て、みんな怖ーい目で見てるよw」
「あっ、本当だ。てか、みんな狙ってるから一緒になれないんだよw。」
「そーだよ!あっ、こないだ聞いたんだけど二人共彼女いないんだって。」
「えっ、マジで?意外だねぇ~。」
二人で楽しく話してると、
「ねぇねぇ、さっきから何二人で話してるの?」
「えっ?いや、別にたいしたことじゃないよ^^」
{いいなぁー綾は。普通に男子と喋れて・・私なんか喋っても話続かないし。てか、
話しかけてこないしw}
そう思ってたら、健太君が話しかけてきた。
「ねぇ、沙希ちゃん?」
「えっ!?あ、何健太君?」
「そんなに驚かなくてもw」
「あ、ごめん。私あんま男子と話した事無くて。」
「そうなんだ、意外だね。そんなに可愛いのに。ねぇ、沙希って呼んでいい?」
突然健太君から可愛いと言われたのと呼び捨ての申し出がきて、私は当然驚き中。
焦りながら綾の方を見たら、良輔君と絶賛盛り上がり中。
「えっ、えと、その・・・あの・・・」
「ダメ?」
「う・・・ううんっ!、うんっ、全然いいよっ!」
「うん、ありがと沙希。」
健太君は、私を見ながらにっこりとほほ笑んでいた。
{やばいっ!!かっこよすぎるよっ!}

いつのまにか、授業終了のチャイムが鳴って綾と教室に向かっていた。
「沙希~、健太君と仲よさげじゃん☆これは、チャンスがあるのではぁ~ww」
「はぁ!?ないない、ただ喋ってただけだから。綾はどうだったの?w
綾も良輔君といい感じだったじゃん。」
「んー、私は狙おうと思ってる。かっこいいし、優しいしさっw」
「マジかぁ~、頑張ってよぉ~応援してるからねっ☆」
「うんっ、ありがとっ☆沙希もがんばりなよぉーw」
「だからぁ~違うってばw」

{次の授業は、綾と離れるなぁ~。しかもまたCと合同だし。
なんか、綾には良輔君に色々聞いて来いって言われたし・・・・。
どうやって喋ろう?}
次の授業は、私は技術で綾は家庭。
うちの学校では、週に1回男子ともっと仲良くなるために女子1人・男子2人で
班を作って授業を行うという意味の全く分からない事をやっている。
その班は、事前に分かっていて今回は運が悪いのかいいのか、良輔君と健太君。
{さっき、喋ってたばっかじゃん。私、健太君とか苦手なんだよなぁ~。}

体操服に着替え、技術室に到着☆ 
「じゃあ、班ごとに今日の課題があるから協力して製作するように!分かったな?」
「「はぁ~~~い」」

ホント、技術とか最悪・・・。家庭科が良かったぁ~
良輔君と健太君っていうのも最悪!!

「ねぇ~、沙希ちゃん。さっき健太と何話してたの~?」
急に、良輔君が話しかけてきてビックリした。
「えっ、何って・・・。別にたいしたことじゃないよ。
良輔君は綾と何喋ってたの?w」
「んー、今日4人で遊びに行こうって。カラオケで決定っぽいよ?」
「ちょちょっと待って、4人って?」
「俺と綾と沙希ちゃんと健太。別にいいでしょ?」
さりげなく綾の事を呼び捨てにしてるよ・・・。
「えっ、でも今日は友達の家に行く予定が・・・」
「綾が、そっち断るって。」
{綾のばか~~~!!!!(泣)}
「別に大丈夫だろ?」
「えっ?うーん、まぁいいよっ。」
「おっしゃ、じゃあ今日は知り合った記念日ってことで4人でパーっと楽しもうよ♪」

今日の課題も終わり、かたずけをして帰ろうと思ってたら誰かに呼び止められた。
「沙希っ。」
振り返ると、そこには健太君が立っていた。
「沙希っ、筆箱忘れてるよ。」
「えっ!?あ、ホントだぁ。ありがとっ、健太君。」
「おう。そーいやー沙希がオケOKするとは思わなかったよ。
男子と絡むの嫌いそうだし・・・」
「んー、一回遊んでみようと思って。たいして嫌ってわけじゃないしw。」
「そっか。でも、沙希と行けて嬉しいよ。」
「うん、あっ何時からか知ってる?」
「あっ、俺良輔に聞いとくよ。じゃあ、教室に迎えに行く。」
「分かった、じゃあまたあとでね^^」
「ん」