果てしなく広がる真っ青な空。

文句のつけようのない、最高にキモチいい天気。

ときおり訪れる心地良い秋風。

グランドでは、真っ白なユニフォームに袖を通した部員がポジションに散り、ノックのゴロを小気味よくさばいている。

編集部にもぐりこんだオレは、早速原田くんが所属するA大学を取材するため、練習場へやってきたのだった。

バックネット裏から覗く彼らの姿は、紙面を通して見たときよりも数段たくましかった。

同じ年代に、同じものを見聞きし、同じものを食べて育ったことが信じられないほどの体格の違い。

勇ましい様を見るにつけ、体育会系の世界に飛び込んだんだな~としみじみ感じる。

ぶっちゃけると、オレは体育会系のノリがイマイチ得意じゃない。

いや、はっきりいおう。大嫌い。

事実、中学も高校も文化部に在籍してた。

中学のときは読書部。

そして、高校は写真部。