ますます口数が少なくなるオレに反比例するように原田君は饒舌になった。


「彼女が早くよくなるといいですね。会うのは二度目だけどもっと強い結びつきを感じるのはオレだけでしょうか。なんかその昔、あなたに助けられたような、そんな錯覚を覚えるんです」


オレは言葉に詰まった。


原田君は気づいているのだろうか。


オレがタイムスリップし、原田君を病から救ったことを・・・


まさか・・・


興奮がマックスに達し、それ以降の記憶は靄に包まれた。