その夜、わたしは夢を見た。


やけにリアルで、ものすごくインパクトのある夢だった。


舞台はたぶん、北海道だ。


ラベンダー畑が視界いっぱいに、これでもかと広がっている。


テレビで見たことのある景色にそっくりだった。


七色の小鳥が往来し、風がやさしく頬を撫で、澄んだ空気が辺りという辺りを浄化している。


下界で最も天国に似た場所はここかもしれない。


鮮やかに色づいたラベンダーの大群の中をわたしとマサキは歩いていた。