寒い夜には【短編】




『倉太…メリークリスマス。

あの日から一年が経ったよ』


倉太は私とのデートの後、事故で死んだ。


相手の車との接触事故。

スリップした車は彼の身体を突き飛ばした。


病院に運ばれて、私と少し会話をしたあと

意識を手放した。


雪が降り積もっていた

クリスマス・イヴの日だった。



頬に伝った涙は置かれてある

色とりどりの花束に落ちた。

拭っても拭っても溢れ出す涙。


一年前は貴方が居なくなってから毎日泣いていた。

枯れることの知らない涙。



最近、やっと落ち着いて泣かなくなり

前に進める気がした。


でも、それはきっと精神が

安定したからではなくて

異常だったのかもしれない。


この時期が近くなってきてから特に。