日が落ちかけている17時半頃。 私はマフラーをぐるぐると巻いて 外出の準備をした。 「奈菜、遅くはならないようにね」 『分かってるよ』 お母さんは少し寂しそう笑って私を見送った。 『さむッ…』 風で舞う髪の毛を押さえながら 遊歩道を歩いていた。 『うわ…!?』 ぼーっとしていて段差に足をとられてこけかけた。 『危なかった…っ…』 慌てて私は立ち直って歩き出す。