「実夏先輩っ」
『ん?なに』
急に春斗君に名前を呼ばれた。
「あーん…」
『へっ!?』
目を泳がせながら私の口に
お箸で刺したウインナーをもってきた。
『ちょ、春斗君…』
「ほら実夏先輩、食べてください。あーん…」
『あ、あー…んっ』
ぎゅっと目を閉じて素直に食べた。
「先輩、美味しいですか?」
『う、うん…っ』
「良かったです」
正直、恥ずかしすぎて味とか覚えていないけど
彼の可愛い笑顔見たさに頷いた。
はにかんだ笑顔で私はまた彼の虜になってしまった。
心臓に悪すぎる。
…ずるいなぁ、可愛くて。

