待ち合わせのところで待っていると
少し息をきらして挨拶をしてきた春斗君。
「実夏先輩、おはようございます!」
『春斗君おはよ』
一つ年下の彼と付き合いだして一ヶ月経った。
私の隣に、ずっと前から好きだった春斗君が居る。
いつも一緒に登校が出来るのが夢みたいだ。
「先輩、毎日俺の朝練の時間に合わせて
学校に行っていますけど眠たくないですか?」
『え、大丈夫だよ?』
「そうですか?それならいいんです」
少し眉を潜めながら私の顔を覗きこんできた。
『う、うん…』
その仕草がかっこよくて、どきどきした。
本当は凄く眠たくて
授業中とかしょっちゅう寝ているけど
彼と一緒に登校するためだもん。
ちらっと彼を盗み見するつもりだったのに
ばっちり目が合ってしまった。
お互い顔を赤くして目を逸らす。
でも、こういう初々しさが心地よかったりした。