次の日私は無理やり地元に帰らされた。もっと一緒にいたいのに。先輩は予定があるからって。一気に冷めていく先輩の気持ちが怖かった。
家に帰ってなぜか心がボロボロだった。傷ついて、先輩からまた見捨てられるのが怖くて、泣いて泣いて…でもどこかで冷静な自分がいた。自分なんかどうなってもいい。この痛みがなくなるならなんでもする。私はハサミを手に取った。右手でもって左腕に突き刺して、思いっきり引いた。一本の線ができて、そこから血が滲んできた。腕が痛い…感情が麻痺する。これが始まりだった。
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