とうとうお母さんが入院した。お父さんはお母さんの入院に反対していたため、お父さんがいないときに私とお兄ちゃんが病院に連れていき入院することにした。

お母さんはすでに歩けなくなっていて、意識もままならなくなり、目の焦点も合っていなかった。

お母さんは入院する前に私の精神科の先生に会い「まなのことを宜しくお願いします」と体力を振り絞るように言い、私は涙が溢れた。

お母さんは入院してから痛みの緩和のために、薬を打ち続け、意識も朦朧としていた。お母さんは以前の容姿とは全く変わり、見てるのが辛かった。

お父さんは病院に泊まり込み、家での生活はお兄ちゃん、私、妹だけになった。お兄ちゃんは仕事でほとんど家に帰って来ず、弟はお父さんの指示から病院に泊まり込んでいた。