狼君逹のお姫様【完】

「すまん!、忘れていた…吉河の席は窓川の一番前だ!じゃあ俺は行くから。」


しかも一番前とか…嫌だよ…。


取り敢えず座ろっと♪


「俺、和多 鴇谷《ワダ トウヤ》(15)宜しくね♪柚衣ちゃん♪」


私の横の人が話しかけてきた。


「よろしく鴇谷君♪」


するとそこに冴達が来た。


「鴇谷…悪いが柚衣には…手を出すな…こいつは俺らの『姫』なんだから…。」


冴は私を引き寄せて鴇谷君を睨みながら言った。


「柚衣ちゃんがねぇ~♪、俺もっと興味持っちゃったな♪」


鴇谷君…怖い…
その微笑みが…。


「今、言ったよな?手を出すなと…手ぇ出してみろ…俺はお前を…容赦なく殺すぞ。」


冴は私をギュッと抱き締めて来た。


な、何で私抱き締められてるの!?
でも…何か心地が良い…どうしてかな…?


ドキドキするし…顔が赤くなるよ…///


「今の所は手を出さないよ♪んじゃまたね柚衣ちゃん♪」


と言って鴇谷君は教室を出て行った。


「総長だけずるいよ!!、僕も~☆」


南乙はそう言って前から抱き締められた。
な、何で南乙も!?


「く、くる…しい…よ…。」


後ろからは冴が抱き締めてるし、前には南乙が抱き締めてる。

流石に苦しい!!


「わ、悪い…。」


驚いて離れてくれた冴。


「ごめんね?、大丈夫?」


南乙も私に気付いて離れてくれた。

生き返った!!