「ただいま」
「随分早かったのねっ…って、どうしたの?彼とケンカ?」
「…………別れた」
「えっ!?」
「部屋に……こもっ…るから…はいっ……て、…こなっ…いでっ」
私は心配そうに覗き込む母親を余所に、部屋へと駆け上がった。
っうッ……っく……っん…グッ…
ホントにバカでバカで……どうしようもない。
ベッドにダイブして枕に顔を埋める。
次から次へと涙が溢れ、呼吸するのも難しい。
慧くん………ごめんね。
ん?……私、泣き疲れて寝ちゃったんだ。
窓の外が真っ暗になっていた。
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