えっ!!!??

いやいや…お母様!!

それはマズいですよ!!!


彼……慧くん……あなたの息子さんの顔色を見て下さい!!!

物凄――――く、不機嫌ですから!!




「あっのっ……私、慧くんに送って貰いますから…」

「そう言わずに、晋の車に乗ってって。そうの方が早いし…ね?」

「え゛っ!?…………」




何故か強引にお母様に外へ連れ出され、

晋さんと言う彼のお兄さんの車に乗せられた。




「じゃあ、絢ちゃん。またね?」

「はい」

「晋、ちゃんと送りなさいよ」

「あぁ、行って来る」

「………」




彼はブスッと黙ったまま、ジッと見てる。


何か………言ってよ。




「絢、着いたら連絡しろ」

「はい」



車は神宮寺家を出発した。