俺は兄貴が付けた“キスマーク”を見て、固まった。
兄貴が言ってたのはコレか。
俺だって、初めて会った日に簡単に付けれたくらいだ。
コイツのガードが超甘いのは十分知ってる。
知ってはいたが……
こうも簡単に付けられたのを見ると…
やっぱり……凹む。
………分かってる。
彼女が何も悪くない事くらい。
どうせ、兄貴が無理やり付けたって事も。
けど、俺以外の男が触れたってだけで、腸が煮えくり返える。
そして、俺は彼女に心にもない事を口走った。
『今日限りでお前を解放してやる』
『だから、これで終わりだ』
『じゃあな』
俺は決して本心で無い“別れ”を告げた。
どうやって自宅に帰って来たのかサッパリ覚えていない。
ただ、ただ……
――――――――涙が止まらなかった。



